緩和治療について

緩和治療とは、進行がんなどの末期の患者さんに対して、身体的・心理的・社会的な苦痛を軽減し、QOL（生活の質）の改善を目的とした治療のことを指します。がんの治療には手術、放射線治療、抗がん剤などがありますが、これらの治療は副作用が強く、患者さんのQOLを低下させることがあります。一方で、緩和治療は痛み、吐き気、呼吸困難などの症状を緩和します。緩和治療は、患者さんが治療の選択肢を持ち、自分らしい生き方を選ぶことができるようにするためのものです。

主な緩和治療法としては、鎮痛剤や吐き気止め、便秘解消薬などの薬物療法、放射線治療、放置療法（治療を行わない）、サポートケア（症状の軽減やQOL向上につながる支援）などがあります。

緩和治療の体表的なものを以下にあげます。

1. 疼痛治療：痛みを和らげるために、鎮痛剤を用いる方法があります。適切な鎮痛剤の種類や投与方法を選択し、痛みを軽減することが目的です。

2. 吐き気・嘔吐の治療：がん治療や手術後など、患者さんが吐き気や嘔吐を感じることがあります。吐き気止めの薬を用いたり、患者さんが食事を取りやすいように調整したりすることで、吐き気や嘔吐を緩和することができます。

3. 呼吸療法：息苦しさを感じる場合には、酸素を投与することで呼吸を楽にすることができます。また、呼吸器トレーニングを行うことで、呼吸を効率的に行うことができるようになります。

4. 経口栄養療法：病気や治療によって、食事が取りにくくなった場合には、栄養ドリンクや点滴栄養を投与することで、体力を維持することができます。

5. 精神的ケア：緩和ケアは、心理的な苦痛の軽減も大切です。カウンセリングやアートセラピー、リラクゼーションなど、患者さんが落ち着いて過ごせるように、精神的な支援を行うことがあります。

緩和治療は、患者本人や家族が治療の選択を行うことが多く、専門的な知識を持った医師、看護師、薬剤師などが患者や家族を支援することが重要です。

当院では緩和医療にも精通したがん治療の専門医師が状況に応じて対応可能です。

クリニックという医業形態ではありますが、精一杯患者さんに寄り添いながら地域の病院と連携し関わらせていただければと思います。

他院で受けたがん患者さんののフォローアップも可能です

当院では、患者さんが他院で受けた治療のフォローアップも可能です。痛みや苦しみを軽減し、心身ともに快適な生活を送るために、私たちが最善を尽くします。あなたの側に、共に支えあえる医療スタッフがいます。ぜひ、お気軽にご相談ください。